アイデアのスープのレシピ

ナショナルデパートが作られる現場のレシピ

天然酵母が体に良いとか思ってる人が未だにいるけど、イースト菌以外の雑菌が入ってるだけなんだよ。

まあ、未だにいるわけだ。

天然酵母と市販のイーストの違いは、酢酸菌や乳酸菌なんかのパンの膨張に不必要な菌が入ってるかどうかであって、膨らんだり香りがするのは単にイーストなんですよね。ホシノ天然酵母や白神こだま酵母もイーストなわけで、商品名に酵母を入れているから「天然酵母」と言っているだけ。だからあのへんのニセ酵母は売れる。中身はイーストなのに、酵母って名前がついているから名乗れるというカラクリなわけだ。

まあでも未だに信者がいるというのは、業界内に洗脳を解かれると困る人がいるからなんだけど、この天然酵母信仰のおかげでリテイル業界はものすごく進化のスピードが遅くなったということを誰も論じない。

ここ10年の天然酵母ブームで何が起こったかといえば、リテイルのシェアがものすごく落ちていたりする。数十年のスパンで見れば、ホールセールとリテイルの比率は50:50から70:30にまで悪化している。天然酵母ブームの裏で、スーパーやコンビニの袋入りのパンがシェアをしっかり伸ばしているわけだ。リテイルは自分たちが発した情報に縛られて、自らのシェアを奪われた。だって、袋入りのパンの方が美味しいんだもん。

何年か前にウナギの産地偽称問題があったけど、あれが食品業界の実情なんだと思う。食べておいしいっていうのは日本人には問題じゃなくて、何を使っているかとか、どこで作られたかが味を決める。食べても無いのにね。

パンでいうと、オレンジから起こした酵母とか、柿から起こした酵母とか、いろいろあるけど、あれ全部同じだからね。ただ、自生している地域の地形や風向きで土着の酵母の働き方が少し違うというのはある。でも膨らんだりするのは全部イースト。その他の雑菌がどのくらい含まれているかの違いは、柿であろうがオレンジであろうが大差無い。

天然酵母と呼ばれている物と一般にイーストと呼ばれている物の違いも分からずにやっちゃダメでしょ。と思うんだけど、全体の0.5%くらいの人はいまだに信じているわけです。天然酵母神話を。何が良いのか優れているのかの説明も無く、ホシノだから白神だからと売り口上を並べる。

五年くらい前に起きたハード系パンブームの時に、雨後の筍のようにそれっぽいパン屋がオープンした。でもどこも苦戦したわけだ。で、サンドイッチをやったりヴィエノワズリー構成を増やしたりして、ハード系の商品構成率は5%もないんじゃないかな。今となっては普通のパン屋だ。

とまあ、ここまで書いてなんだが、パンの味を決めるのは酵母では無くて酵素の活性なんだけどね。まあいいか。本当のことは誰も知らないままの方がいいって死んだばあちゃんが言ってたしね。

追記

さっきtwitterで書いた内容です。ウチがそれでも酵母を使う理由。

膨らます機能に限っていえば素性は同じです。単純に菌なので。天然酵母だから良いのか優れているのかと問われれば、答えはノーです。ウチが使う理由はph調整と、液種にすることで得られる酵素反応が目的です。