アイデアのスープのレシピ

ナショナルデパートが作られる現場のレシピ

人気店の基準

岡山工場にテレビの取材が来るということで、また一つ気がかりなことが。「お客さんがたくさん来ている光景を撮影したい」という要望なわけだ。これはウチの最大の泣き所で、岡山も高円寺も立地は最悪な場所にある。岡山はゴーストタウンだし、高円寺はGoogleマップを印刷しても迷うという迷宮の園にある。お客さんが店内に入りきらず行列ができるということはただの一回も無いわけでね。

追記あり 1月11日

家族揃って休日にパン屋に行くというのはひとつのレジャーになって久しいわけで、そうなると車で行ける郊外型店舗か観光都市内にあるお店が人気店となる傾向になる。「パンを買う」から「パンを買う行為」に意味が生じている気がするんですわ。実際パン屋はパンを焼いて売っているんだけど、実際は立地で選ばれているという現実もある。商店街のパン屋なら商店街の客、繁華街の商業施設のパン屋なら商業施設の来店客、郊外なら家族連れや主婦が持て余した時間を使ってレジャー代わりに。

岡山なんかは田舎だから車が主な移動手段。だから「駐車場が無い」というだけで店に入らずにそのまま帰ってしまう人も多い。駐車場付きのパン屋ではなく、パン屋が付属した駐車場を求めているのが現状だったりするんだ。実際、郊外のパン屋だと買ったパンを駐車場で家族揃って食べている光景もよく目にする。ようは持て余した時間を安い金で過ごすための場所としてのパン屋という需要が主流になりつつある。山奥にあるのにお客さんが多いと言われる店があるけど、それは間違いで、山奥にあるからレジャーとして客が来る、というのが正解だと思う。

テレビの取材以来が増えてくるとどうしても避けられないのが「お客さんがたくさん来ている風景」なわけだけど、ウチの売上のほとんどが催事と卸売なわけで、岡山店の売上は全体の20%も無いのだからそれは無理というものだ。しかし演出(ナショナルデパート流のヤラせ)は必要だと思う。自分の目で確かめて商品の善し悪しを見る人はほとんどいない。流行っているから行く、誰かが美味しいと言っていたから買う、わけだ。これから親類縁者に頼んでサクラになってもらうしか無いな。

パン屋さんというと「お店」となるけれども、ウチはすでに「メーカー」化しているので、お店が流行るのではなくてパンがどれだけ広範囲のお客様にどれだけ多く広まっていくかがポイントになっている。山崎パンは売れているけど山崎パンの本社ビルに長蛇の列ができるわけではないのと同じ。なんだけど、それを言っても通用しないよね。

人気店の基準ってなんだろうね。総合売上だと中堅の人気店クラスに近くはなっているけど、岡山、高円寺、全国の催事、卸売の合計だったりするからね。やっぱりお店にお客さんが多くいないといけないんだろう。カンパーニュ専門店でしかも岡山で客がワラワラ来るなんて有り得ないから、やはり岡山は冷生地でもいいから菓子パン惣菜パンを置いたほうがいい気がしてきた。これは一年に一度は考えることなんだけどね。

ウチはどのパン屋よりも面白いし、個人店の中では異常なほど商圏が広い、けど、どのパン屋よりも人気がない。そういうことでファイナルアンサーにしていただければ幸いでございます。寒い季節ではございますがみなさまご自愛のほどを。

----追記----

取材の企画書いただいて拝見したところ、やはり行列云々のくだりが組み込まれていました。

取材内容 ○行列の様子・店舗での販売される様子

詳しい取材日時が決まり次第メルマガとかこのブログとかでサクラ大募集をしようと思うので、そのときはよろしくお願いします。サクラ大戦ですね。

しかしどうにかならないものか。どうせなら催事のときにデパートに取材に来てくれればと思うのだが、ナショナルデパート無双は直営店舗以外で発生するんだが、直営店だとコマンドを受け付けてくれないという。