アイデアのスープのレシピ

ナショナルデパートが作られる現場のレシピ

今年のテーマは「何もしない」です

毎年1月に書いている今年のテーマなんだけど、だいたい1月に発表したテーマ通りに毎年過ごしていたりする。去年は何だったかなあと思うと、
さてと、過去の悪夢のような失敗を未来の成功につなげる簡単なお仕事でも始めようか。 http://boulangerie.depa.jp/?eid=1009558
こういう感じに書かれていたんだけど、縮小に関する項目はなんとか避けてこれたけど、だからといって状況は好転したのかといえばそうでもなかったりする。「思いついたものをすべて形にする」という通年のテーマは「カノーブル」や「リーブルディマージュ」でなんとか形にしたという感じだけれど、だからといってそれが良い結果につながったのかと問われればちょっと悩む。 今年のテーマ「何もしない」 で、今年のテーマについてですがこれは数年前から決めていたことで、計画通りに「何もしない」ことができるようになったのはいい傾向なんじゃないかなと。というのも、新しいものが即売れるということではなかったりするし、むしろ新しいものは敬遠されがちな感じも受けていたので、新しいものを次々と生み出しても食品を取り巻く環境っていうのは決して新しいものに対して優しい雰囲気ではない気がする。それに、アレンジとかではなく「新しい物をつくる」というのはそれなりに費用もかかる。つい先日岡山の有名企業林原の私的整理についても研究開発費の増大が一因となっている感じだし。新しい物を生み出すというのは企業姿勢としてはアリだけど、普通に儲けていくならそんなことはせずに既存のアレンジなんかで適当にやっていたほうがいいと思う。それは催事なんかでいろいろ回っていると強く感じる。 バイオ関連の林原が私的整理申請 負債1千億円程度 http://www.47news.jp/CN/201101/CN2011012501000938.html なんだけど「何もしない」というのは本当に何もしないということではなくて、「この一年は新しいことはしないよ」ということで、四季のカンパーニュもまだまだ知られていないわけだし、真似するパン屋もそろそろ出てきそうな雰囲気なので早めにポジションを確立しておかないといけないねということもあります。あと、去年発表したブランドについてもたぶん誰も数年は追随してこないだろうし、他のパン屋がなにか新しいものを生み出したという情報も出てこないし、流行っているパン屋は逆に「新しいことをしない」お店のほうが多い。パン屋として営業していくだけだったら、パンの中に何を練り込むかを考える程度のアレンジが丁度いいのかもしれない。そういう意味では四季のカンパーニュのラインナップを広げていくといのは続けていくつもり。 去年発表した「カノーブル」や「リーブルディマージュ」については継続してラインナップの拡充を続けていくし、販路も拡大していこうと考えていたりする。でも新しいことにはお金が使えないので地道に広げていく感じでしょうか。東京スタッフも増えてきて、ワイフも岡山にしばらくいるし、岡山スタッフは抜けていくけれども、そこは僕でもカバーできる範囲にしておけば少しは利益が出るのかなあと思ったりしてます。 八年間パン屋をやっていますが、パン屋に新しい物を開発する必要はないということを学びました。イノベーションが言われる世の中で、イノベーションを必要としない業界もあるのだなあと気づいたのかも知れないです。人気や流行は海外ブランドや既存の行列店にまかせて、ウチは地道に催事回りをして資金を貯めていきたいと思っています。来年以降、パンではない何かを求めて進んでいく準備のための一年にしたいと考えています。もしかしたら新しいものを作るよりも充実して重要な一年になるかも知れませんね。というわけで、ナショナルデパートの2011年のテーマは「何もしない」です。みなさんよろしく。