アイデアのスープのレシピ

ナショナルデパートが作られる現場のレシピ

そこから地方都市のソフト化が始まると思うんですよ。

ちょっと声を荒げてしまったけど、昨夜の件について相手側に意見を言わせていただきました。岡山の玄関口の顔となるテナントスペースを田舎のショッピングセンターのような雑多なビジュアルにしてはいけない。僕はそう思うのです。厨房付きのテナントのみなさんがかなりの額のお金を投じて規制の範囲内で清潔感のあるすばらしい内装店舗を企画されている中で、手作り感満載のものを並べているところがあれば全体のバランスを欠いてしまうわけです。それはたぶんいろいろ反対されたり風当たりが強い中で企画をされた、デベロッパの若い二人の担当者の思い描いた岡山の新しいショッピングエリアの在り方ではないはずで、どうしてお互いにリスクを負いながらウチをリーシングの対象としたのかそういうストーリーの中でもお茶目な一人歩きは許されないはずです。

水は高い所から低い所へと流れて行きます。最初は高尚な目標を掲げていてもしだいにそれが緩くなり泥のようなクソのようなものになっていく、澱や残滓の溜まった下水の匂い漂う地方都市そういうのをいろいろと見てきました。よく「東京偏重な良くない」という論調を見ますが、水を高い所でキープさせることが出来るのが都会であり、ハコものなどのハードを作ったらソフトをないがしろにしてズベズベのクソのようなサービスしかできないような地方都市に何が出来るというのか、偉そうに町おこしを叫ぶならサービスのレベルを上げてから言えと、僕はそう思っているんです。

他所から岡山に来て清潔感のあるお店が整然と並んでいるのを見て感じる清々しさを感じてもらいたい。岡山で有名というのは日本で言えば最高でも47番目なんだという自覚を持ち謙虚に学ぶ姿勢が無ければ街は良くならないと思うのです。狭い中に長くいると人間関係やらいろいろで絶対価値の基準の中に埋没してしまいがちです。僕はそれを否定するつもりは無いのです、そういった素人レベルの個性という絶対価値の中で成立する価値観も地方都市で就職にあぶれた人たちの糧になっているわけですから。でも「質」という相対比較の中で揉まれないと気付けない大切な何かもあるのだと僕は岡山の人たちに知って欲しいのです。

テナントなんだから内装ではなく商品やサービスや接客で個性を表現していくべきだと思いますし、限られた範囲の中で工夫し考え実践してこそ地域のサービスの底上げが成るのではないかと考えているのです。ハコ物やイベント枠などのハード面やフィールドを設けて後は知らんぷりというのではなく、ちゃんと勝てる地方コンテンツを育てていかなくては先が無いと思うんですよ。そこから本当の地方都市のソフト化が始まると思うんですよ。