アイデアのスープのレシピ

ナショナルデパートが作られる現場のレシピ

ゆきちゃんのみやげ話

ゆきちゃんがお友達の結婚パーティーに出席するのに東京に行ったらしくカワイイお菓子などお土産をたくさんもらいました。で、結婚パーティーでどこから来たのかと聞かれ「岡山からです」と答えると、「ナショナルデパートでパンを買ったことがある」とか「ナショナルデパートのパンをDEAN&DELUCAで買っているのよ」とか「銀座の催事でナショナルデパートのパンを買ったことがある」とか「ナショナルデパートのレシピ本を買ったのよ」とかいろいろ言って下さったらしく、ゆきちゃんがめずらしく饒舌になっていた。

ゆきちゃんはワイフにも同じ話をしたらしくその後の話では、自分が岡山から来たと言うとみんなが口々にナショナルデパートのことを言ってくれるので、自分がナショナルデパートで働いていると言い出せなくなってしまったらしい。後で新婦さんがみんなに説明してくれたらしいです。ゆきちゃんらしいお話し。

思えばゆきちゃんにも肩身の狭い思いをさせてしまったと思います。僕が岡山の人たちにおもねったりしないので、岡山ではいつも一人旅をしている感じでした。地方だとお友達関係で仕事が決まったり、知り合いにならないと仕事がもらえなかったりするなかで、いままで辛抱してじっと耐えてきました。友達でないので村八分だったわけです。

きちんと全国区になることと、岡山で人気になることは違います。岡山で人気になれば岡山の人たちが地元のものだといって一生懸命に他所の知り合いとかに働きかけてくれます。でもウチはそういう流れにはならず、自力で東京に出て自力で開拓して自分の足で立っているわけです。

ゆきちゃんは辛抱して頑張ってくれました。自分が焼いているパンが遠く離れた場所でこんなにも知られていて、岡山では取り扱ってもくれない社長のレシピ本を知っている人が東京ではこんなにもいる。そういうことを実感してくれて少しはゆきちゃんも喜んでくれたかな。岡山では誰も褒めてくれないけど、東京ではちゃんと尊敬される。まあ、そういうことがあってもいいのかな。

ゆきちゃんが嬉しそうで良かった。何よりだと思う。ナショナルデパートは僕のことだと思っている人も多いかもしれないけど、僕はナショナルデパートとはゆきちゃんのことだと思っている。耐えて耐えてどこかで花が咲くまでずっと続ける我慢強さこそが僕達のやり方なのだと思う。岡山ではない何処かではちゃんと尊敬されているということを心の糧にして、これからも頑張っていこうと思います。ゆきちゃんありがとう。