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アイデアのスープのレシピ

ナショナルデパートが作られる現場のレシピ

実はすごい「すいかカンパーニュ」

ヒデシマ

夏はすいかだね! ナショナルデパートの「夏のすいかカンパーニュ」はいかが?

まいにちの家路をたのしくするブログメディア。「roomie(ルーミー)」

すいかカンパーニュを紹介していただきました。

すいかカンパーニュを取り上げていただいたメディア様もテレビ、雑誌、ネットメディア等々今年だけで3件ですか4件ですか、いろいろとお世話になっております。ナショナルデパート秀島でございます。

去年から始めたのでしょうか、この「すいかカンパーニュ」、夏のパンの提案に四苦八苦しているパン業界の中にあって華麗に独自のポジションを築けるのではないかと密かに期待しているんですよ。まあ、夏はパンの売上落ちますからね。ここ数年の夏のパン屋さんといえば「冷やして食べるクリームパン」やら「ラムネ味のする蒸しパン」やら「冷やして食べるメロンパン」など冷たく冷やしてお召上がり下さい的なアプローチをしていた気がします。茶碗蒸しを涼しげに→冷やし蒸し的な感じですね。考え方が。

で、ウチのようなマイナーな所でもいろいろ取り上げていただけるのは、核心を突いているからなのだと思うのですよ。何がどう核心なのかというとですね、季節を表現できないというパンの大きな欠点です。すいかカンパーニュ、実はすごいのです。文化や習慣の輸入に頼らずパンで季節を表現したのは「四季のカンパーニュ」が初めてだろうと思いますし、夏を表現したパンなんて、おそらく今まで無かったのではないでしょうか。

ケーキ屋さんとかの洋生ケーキなんかで言うとですね、トッピングするフルーツの種類で季節感を出したりできるし、生地に着色したり香りを付けたりすれば季節感を商品に込めることができたわけです。あとは無理矢理こじつけてひな祭りケーキとか端午の節句ケーキとか恵方巻ケーキとかいくらでも作れるわけです。でもパンはそうはいかないわけです、パンは焼成で完成品となるので、ケーキのように焼成後に加工したり飾り付けたりとか無いわけです。

とはいえパンも季節感を演出しようとがんばっています。まあでも「~の国で~の季節に行われる~の祭りで食べられるパンや菓子」とか言う感じに海外の文化や習慣とともに輸入しているのが一般的です。クリスマス時期のシュトーレンぐらいではないでしょうかねパン屋さんが売っている季節商品って。ガレットデロワとかも普及させようとしていますがいまいちでしょうかね、なんかガレットデロワ協会とかあるんですが、どうして~協会とかすぐに作りたがるのでしょうかね。よくわかりません。

私はヤマザキパンやスーパーの袋入りのパンなんて買わないわ、というお客さんと、全国の個店のパン屋さんで支え合ってリテイルベーカリー業界というのは保たれているわけです。袋入りのパンを嫌うお客さんは海外文化がとっても好きな人が多い気がします。そういう人を飽きさせないためにも絶えず海外文化を輸入し続けていかなければいけません。

恵方巻ロールケーキなんで言ってみればメチャクチャ乱暴なやり方だと思います。でも、そういうチャレンジ精神が日本の洋菓子文化の浸透を推進してきたのではないかと思うのです。パンで季節を表現するという難題に10年間取り組んできました、その間もパン屋さんのメインストリームではフランスでは~ドイツでは~というふうに海外文化の輸入ばかりがされていました。でも、10年経ってみて少しずつですが、パンで季節を表現するということについて興味を持って下さる人が増えてきたのも事実です。

文化や習慣の輸入に頼らずパンで季節を表現する。すいかカンパーニュはその一例ですが、これはとてもすごいことなのだと思います。焼成後に加工しないという今までのパンの在り方を踏襲しながらも、魅せる部分も持ち合わせている、これがはるか遠くの未来に見ている僕のパンの理想の姿なのでしょう。