アイデアのスープのレシピ

ナショナルデパートが作られる現場のレシピ

僕が世間知らずだから気付けた内製の重要性。

昨日、あることを知って驚いた。

僕が目指している、というか、今の事業に踏み込む前に参考にしていた企業があって、お世話になった百貨店のバイヤーが「あそこの業態開発スピードはスゴい、秀島さんにはあれを目指してほしい」と言っていた企業で、僕はそのことをずっと心に刻んでいて、もしお土産をやるようになったら開発スピードを最速にすれば最強になれるんじゃないかと思っていた。

昨日聞いた情報というのは、僕が目指している企業のメインブランドが実はコンサルが開発した商品で、デザインからすべてをプロデュースしていたという事実だった。僕はてっきり自社開発ブランドだと思っていたので、正直驚いた。

ワイフはいつも僕のことを「世間知らず」だと言う。

僕は世の中のことをあんまり知らない。必要になったら必要以上に執念を燃やして調べて掘り下げて研究して長年携わったかのようなフリをするけど、必要だと思わないことに関しては誰よりも無知で無関心だ。

前出の企業についても、僕はてっきり自社開発だと勘違いしていて、僕もそれを目指さなきゃと思って必死でやってきた。自社企画、自社開発、自社製造、自社販売網、流通網を全部自分で作らなきゃ最後発で参入した僕はトップには立てないと本気で思っていた。

レシピをコンサルに頼るお土産メーカーなんてクソだ、デザインを外注するお土産メーカーなんて三流だと、いつも言っていた。僕は全部内製でやるメーカーこそが業界を制すると自分の進む道を決め、めちゃくちゃなスケジュールでも、睡眠時間が全く取れなくてもやってきた。

しかし、昨日聞いた情報で僕の考えていたことが単なる勘違いだと知った。僕が事業参入前に目標とし、常に頭の片隅に思い浮かべてリスペクトしていた企業が、実は開発をコンサルに頼っていたという事実は、深夜にモニターの前で思わず声を上げるほどの衝撃だった。でも、それで落胆したわけじゃない。

僕は勘違いしていた、全部内製することがトップに立てると信じていた。でも現実は違った。しかし、そうやってがむしゃらにやって来た結果、気づけば1年も経たないうちにすべてを内製することが出来る実力が身に付いていた。規模やレベルに差はあれど、いつの間にかコンサルがやる領域を全部ひとりで出来るようになっていた。

マーケットを牽引するトップ企業でもコンサルに頼るのに、僕はたったひとりですべてが出来る。製造もOEMではない。信頼できるスタッフの手によってひとつひとつ丁寧に作られている。開発スピードはますます速くなってきている。着想からデザイン、レシピ開発、製造、SPの作成まで最短で1週間。ふと気づけば、これって誰も到達できない領域なのではないかと思った。

すべてを内製にするというのは、おそろしく大変だ。クリエイティブとオペレーションという企業間同士で補完し合う仕事の内容を、僕の右脳と左脳の範囲でやらなければいけない。でも、現実的に考えると、コスト、スピード、レスポンス、どれを取っても内製に優位性がある。僕が世間知らずだから気付けた内製の重要性。それは僕が最後発からポジションを穫るために必要不可欠なもの。普通に考えたら非常識なことかもしれないけど、これをあたりまえにこなせるようにならないと、この先に勝ち目は無い。

僕の勘違いにはずいぶん苦労させられたけど、今となってはそれが負荷となって必要な能力を身に付けるために無くてはならない僕のパーソナリティになっているんだなあと思う。