アイデアのスープのレシピ

ナショナルデパートが作られる現場のレシピ

世界的なデザイナーでも、最初は小さなメゾンから始まっている

Facebookでは少し書いていたんですが、今シーズン「きびだんご」を販売しようかと話を進めていました。自分で作るのではなくて中身は◯◯堂◯◯にOEM製造を依頼して、パッケージとアッセンブリを自社で、という形で考えてたんですが、、、

どうにも価格が見合わない。単なる求肥(ぎゅうひ)で、しかもレギュラー商品の詰め直しなのに、こんなに高いのかという素朴な疑問が頭から消えず、話を進めていくうちに入り数と価格しか要件を考査しなくなってきている自分自身に気づき、このままいくと、利益のみを追い求める心の無い商品を世に送り出してしまうなあと思い始めてきました。まあ、OEMとはそういう心のない商品で利益を生むということなんですが。。。

正直な話をすると、

あれだけOEMを否定していた僕が、今回初めてOEMをやろうと考えた理由は、岡山エリアで販売網を失った今、岡山エリア向けにまともに「ももたん」をやっていたらトータルでの利益を棄損してしまうことになりかねず、岡山市長以下市議会までもが「岡山といえばきびだんご」という誘導がされている状況では、確実に利益を生むであろうきびだんごのOEM品でお茶を濁しておけばいいのではないかという、浅はかな考えからでした。

ただ、サンプルでいただいたきびだんごを食べ、数社あるきびだんごメーカーの商品を買い求めてたくさん食べてみましたが、どうしてもこのただの丸い求肥に対して心を感じないのです。柔らかい食感と甘味によって脳は充実を感じますが、心がどうしても動かない。たぶん、長年、何も考えないで作られ続けてきたのだろうと思わせました。

自分でもおみやげ菓子を作っている身として、毎日寝ないで企画を考えてきた自分の姿、緊張しながら決めるレシピ作成の時間、日々スタッフが額に汗して製造している姿を頭に浮かべると、機械から大量に吐出される米と砂糖を丸めただけの単なる求肥に、心が動かなかったんです。

委託先のメーカーも、今では自社製品よりもOEMの受託を進めているようなことを仰られていました。岡山の市場はシュリンクしていく一方で、僕は今までその理由を多方面の証言から考察してきましたが、やはりその理由は事業者が愛を持って商品作りをしていないことが一因になっていると分かってきました。

自社開発する能力を持たないからOEMに移行する、言われたものをただ作る、というのは、過去に僕がよく書いていた「地方のコンテンツが弱いのはアタマ(企画)を外部に握られているから」ということを証明しているような気がしました。

「世界的なデザイナーでも、最初は小さなメゾンから始まっているのよ」

僕はパリでこの言葉をいただきました。これは今の僕を勇気づけるには余りあるお言葉でした。今は小さな工場でも、道を間違えず、自分や自分のブランドを愛することをやめず先に進んでいけば、認めて欲しい人達には必ず心が届くということを信じて、これからも超絶オリジナルの道を進んで行こうと思ってます。

ということで、きびだんご販売の計画はいったんペンディングということにしました。ペッティングではないです。

欲をかいた自分への戒めとして。