いままでは田舎者のコンプレックスから、世界初とかにこだわって商品企画を立てていた。
結果としてはまあ、ギリ食っていける感じだったり、まあまあやっていける感じなので、稼ぐというよりは自分の考えが正解なのか不正解なのかを商品を通して社会に問う感じなのかもしれない。
今回は現金が必要だったので、みんなが知ってる名前の商品に自社の独自技術を落とし込んだ「フォーマットやどかり」みたいな感じで商品作ったら最高のヒット商品になった。
なるほど、みんな知ってるものしか買わないのね〜という反省とともに勉強になりました。
でも、今まで難しいことばかりに挑戦してきたので、海外の油脂加工の論文を読み漁ったり、特許を調べまくったおかげで、バターの製品化加工ではおそらく最先端の技術を身につけたのではないかと思う。
いまも日々新しいデータが取れてるので、大手メーカーさんからも商品開発のベンチマークしてくれているみたいで、実験企業化してる感じある。
国内で生まれた新しいものに価値を感じられない雰囲気
世界の食品開発を調べている中で感じたのは、日本は商品に落とし込む技術開発のスピードがスローだなあということ。
もしかして需要ありきで動いてるのかなあとか感じたりしながら。
僕もギルトフリーとかプロテインバターとか開発してリリースしたけど、結局、日本国内では市場もメディアも含めて国内で生まれた新しいものに対するリスペクトが薄いと感じました。
これが同じもので海外からやってきた黒船商品だとニュースになるんですけどね、日本国内で生み出された新しいものはニュースソースにならないようです。
国内で生まれた新しいものに価値を感じられない雰囲気を感じました。
なので僕も今後は新しいものを作るのをやめて、手垢のついた売れそうな商材に落とし込んでいこうという感じにしていこうと思いました。
日本国内で「世界最先端」は生まれない
日本社会がみんな大人になっちゃって、新しいものを「生み出す」から、すでにあるものの中から「選ぶ」になっているんじゃないかと思うんですよね。
製品開発でも、需要があるのか無いのか、市場性はどうたらとか、そういうところから入ってきて、こういう時代をつくるんだ!という感じにはならない。
まあ、いろいろ理由はあるんだろうけど。
売れるか売れないかわからないものにリソースを割く余裕がないのかも知れないけど、そういう先の見えない段階から世の中に製品を投入する勇気って、必要だと思うんですよ。
「他を見て、売れ始めたり、市場性が確認できてからウチも参入しよう。」
でも、売れたときにはもう遅くて、社会に認知される前に先の見えない荒波に漕ぎ出さないと、世の中の価値観の転換期に完全に出遅れてしまうというの、スマホでも見てきたんだよなあ。
アップルやサムスンやファーウェイみたいに、スマホってもう日本のブランドを使ってる人をまわりで見かけないんですよね。
スマホなんてアッセンブルなのかも知れないけど、でもやっぱり最終製品を繰り出すブランドが圧倒的に強いわけで、まわりを見て決めよう、とか悠長なことを言っていては、何も手に入らないような気がする。
日本国内で「世界最先端」が不要とされる理由
まだ誰も作っていない世界最先端のものが生み出された時、その可能性の芽を摘む3つの言葉を挙げます。
「なにそれ売れんの?」
「どこに需要あんの?」
「既存の〇〇で十分」
いままで僕が他人からさんざん言われてきた言葉です。
この3つの言葉さえ言っていれば、新しい芽を潰すことができます。
この言葉、よくネット上で見かけますよね。
そういうことです。
偉そうに書いたけど、僕はただのバター屋さんなので、これからも地道にみんなが知ってるフォーマットに自分の持っている最先端の技術を詰め込んで、美味しいものをみなさんに届けていきたいと思います。
クラウドファンディングやってます。