芸能人や有名人がクラウドファンディングに続々と出てくるというのは、クラウドファンディングの終焉を意味している。資金集めが民主化するということは、資金集めのチャンスは平等ではないということを浮き彫りにしてしまったのではないかと思う。
未来の社会にとってどんなに有益な事業も、未来の社会にとってどんなに有用な技術やプロダクトも、芸能人のブランドや芸能人の写真集には勝てないのがクラウドファンディングの実情だと思う。
「資金集めの民主化」という言葉は好きだけど、民主化という言葉には、難しかった資金集めのプロセスが簡便になり、ハードルが下がるという意味が込められていたのだと思うけど、その裏側には激しい競争やソーシャル界隈での知名度で優劣が決まるという側面も見えてくる。
今後のゆるい資金集めはどうなるのか
先日、フレンドファンディングのpolcaがリリースされた。これは知名度本位主義に陥ったクラウドファンディングが、ふたたび我々のような無名の一般人に「資金集め」を提供してくれる仕組みになるのだろうか。
と思ったけど、やはりソーシャルを基盤とした資金集めに変わりはなく、ネット上の友達の多さや、有名人と絡んだ人しか拡散しないとか、結局は従来のクラウドファンディングが陥った同じ轍を踏むのではないかと思ったりする。
資金が必要ない人が資金を集めているのが日本のクラウドファンディング界隈
いろいろ見ていると、この人ほんとうに資金を必要としているんだろうかと疑問に思う人もいる。十分自分のキャッシュでやれるじゃないかと思う人も多い。クラウドファンディングが広告にもなるという側面は否定しないけど。
おそらく日本のクラウドファンディングは「資金集め」が目的になってしまって、「何を作りたい」「なにをやりたい」という動機が希薄になってきているんでじゃないかと感じることがある。
まあ、だからといって、どうだというわけではないけど。