ワイフの晩ごはん作ってて、煮込む時間ができたので。
で、経営者が必ず陥る全能感のお話なんですが。
全能感って何?という話なんですが、簡単に言うと商売が上手くいった経営者が「オレすげえ」となる状態ですね。みなさんも身近で「オレすげえ」になっている経営者を見たことがあると思います。
この全能感というのが厄介で、脳内にドバドバ溢れ出てくるドーパミンが抑えられない。
派手な人間関係を求めたり、女性関係が荒くなったり、社員やアルバイトを虫けらのように扱い始めたりと、いろんな状態になって気持ちよくなっていきます。
過去に調子に乗って何度もしくじってるのに、ちょっと浮いてくるとすぐに全能感が湧き出てしまう人というのもいますね。
もうお前何回目だよ、つい先月まで死にてえ死にてえ言ってたじゃねえかよ、とかね。
そういうの死ぬほど見てきているんで、身近で「俺すげえ」と叫んでるウワサが出てくるとちょっと見物に行っては、全能感でドーパミンがドバドバしてる人を見て「またかよ〜」ってなるわけですよ。
もう目もバキバキになってるんですよ。おい大丈夫か?また死にたくなるとか言うなよ、何度繰り返すんだよと。
ただね、この全能感は報酬系としては経営者に許された最大の喜びなんですね。一部の人にとっては。
苦労して掴み取った成功、艱難辛苦の先に得た相対的に目に見える成功、自分の努力が報われた、自分が認められた、脳の中にドバドバと溢れ出る報酬系合法麻薬。
はあぁ、何度も何人も見てきましたね。この光景。
でも数千万円で狂うやつもいれば、数百億円でも狂わない聖人君子のような御仁もいる。この差はなんだろうねえといつも思うんですがね。
成功のスケールによってはそのまま「アガリ」となってヒマを持て余す余生となる場合もあるし、スケールが小さければ全能感の副作用としての崖に突き落とされるなどありますが、まあ、僕の周囲だとだいたい浮き沈みうぃ繰り返している例が多いですね。
経営者とは、湧き上がる全能感とどう付き合っていくかの果てし無き戦いなわけですが、まあ全能感でバキバキにキマるというのも成功の結果であって、まあ、そういうのを他人事のように観るには経営者界隈のひとつの娯楽として存在しているという側面もあるので、エンターテインメントとしてこれからも繰り返されていくのでしょうね。
coq au vinも煮込まれてきたので、ではまた。